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『バード ここから羽ばたく』公開記念
ANDREA ARNOLD

アンドレア・アーノルド監督セレクション

WUTHERING HEIGHTS / COW
ワザリング・ハイツ ~嵐が丘~ COW/牛
提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム
8月30日(sat) シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
世界で称賛と尊敬を集める稀代の映画作家アンドレア・アーノルド 劇場未公開の2作品がついに公開決定!!
劇場情報
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バード ここから羽ばたく アメリカン・ハニー

TRAILER

知られざるイギリスの映画作家アンドレア・アーノルド 次世代の映画監督に多大な影響を与えてきた彼女の代表作がついに劇場初公開!!

世界の片隅を見つめ続け、みずみずしさと躍動感に満ちた映画を生み出し続ける名匠アンドレア・アーノルド。テレビ番組のダンサーとしてキャリアをスタートさせ、映画監督に転身してからはアカデミー賞、カンヌ国際映画祭など錚々たる映画賞に愛されてきた。これまで日本国内では映画祭や限定上映でしかスクリーンで観られる機会がなかったが、最新作『バード ここから羽ばたく』の劇場公開を記念して、突出した個性を放つ2作品を上映する。被写体への圧倒的な信頼に裏打ちされた、“本物”の魅力に触れる映画体験が待っている。

アンドレア・アーノルドの作品は不可欠だ。
若さと動きを捉える彼女の手法には他に比類がない。

ショーン・ベイカー
『ANORA アノーラ』

アンドレア・アーノルドは、実生活の中で親密さと詩情を見出す。
彼女の姿勢をとても尊敬している。

クロエ・ジャオ
『ノマドランド』
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WUTHERING HEIGHTS 『ワザリング・ハイツ ~嵐が丘~』(11) 第68回ヴェネチア国際映画祭 撮影賞受賞

『ワザリング・ハイツ ~嵐が丘~』(11)

《世界3大悲劇》のひとつ、エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」。過去に幾度も映像化されてきた古典的名作を、アーノルドが独自の解釈と美意識を駆使して映画化した長編第3作。自然派のアプローチで知られるアーノルドは、不条理なほど激しい愛憎劇の源泉を厳しい地理環境と主人公の幼少期に見出し、最も泥と濃霧にまみれ、野蛮で狂おしい「嵐が丘」を生み出した。出自が不明の主人公ヒースクリフ役に黒人俳優を起用したことも話題となった。

原作:エミリー・ブロンテ「嵐が丘」
出演:ジェームズ・ハウソン、カヤ・スコデラーリオ
2011年/イギリス/129分/英語/4:3スタンダード/5.1ch/原題: WUTHERING HEIGHTS/日本語字幕:森彩子
© 2011 Wuthering Heights Films Limited Channel Four Television Corporation and The British Film Institute. All Rights Reserved

生々しい感情の激しさと大胆な再解釈は賞賛に値する。
伝統的なロマン主義の枠を超えて、物語の根源的で残酷な本質を見事に捉えた。

ティルダ・スウィントン
(アカデミー賞受賞)

アーノルド監督は、自分の目で見る。誠実に「真実」を立ち上げる。
自然の描き方、その生々しく誠実な描写に、普段自分がいかに自然そのものを見ず、頭で知ったふうに捉えていたのかとはっとした。

小野寺修二
(演出家)
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『COW/牛』(21) 第74回カンヌ国際映画祭 プレミア部門

『COW/牛』(21)

動物に並々ならぬ愛着を抱くアーノルドが、酪農場の一頭の乳牛に密着して、4年がかりで完成させたパワフルな唯一のドキュメンタリー。ナレーションやテキストによる説明を一切排したことで、観る者はまったく新しい視点から家畜という存在と向き合うことになる。畜産や動物について考えることもできれば、突然訪れる衝撃的な展開に、動物と人間の共生や社会批評や警鐘など、さまざまな寓意や鮮烈なメッセージを私たちに問いかける。

2021年/イギリス/98分/英語/ビスタ/5.1ch/原題:COW /日本語字幕:林かんな/字幕協力:東京国際映画祭
© Cow Film Ltd & British Broadcasting Corporation 2021

『COW/牛』はとても力強い作品だ。
それは、今は亡きリンダの同名の曲を思い出させてくれるほどの強さだ。

ポール・マッカートニー

乳牛の健やかな様子を見られる映像が素晴らしい。
それまで乳を飲んでいた子牛が離乳し、初めて青草の生える放牧地に出された時のあの躍動。同じく放牧に出された“ルマ”が夕暮れの下で草を食む静けさ。無事に子牛が生まれた時の安堵と、それに続く産後初めての搾乳作業の穏やかさ。
被写体に対する距離感をもってある種の客観性を保っており、監督のフェアネスと感性によって絶妙な塩梅で仕上がっている。

河崎秋子(作家)

映像から流れてくる鳴き声と息遣い。
繰り返される出産と搾乳の日々に、いつしか彼女に寄り添う気持ちが湧いてくる。
家畜が迎える最後を理解していても。
だからこそ、ラストはあまりにも強烈で切ない。

牛川いぬお
(元酪農従業員の漫画家)